※2022年4月より Espresso D Works所沢店としてリニューアルオープンされています。
本編はリニューアル以前のMITARU COFFEEとしての記事になります。




店内に一歩踏み入れると
丁度そこでは、グアテマラが焙煎されていた。

そうそう、こちらに焙煎機を搬入する際、
カウンター脇の搬入通路が焙煎機よりも細く仕上がっていて
ちょっとこれ、どうやって奥に入れるの!? って、

その場で少し焦っていた当時の記憶が蘇る。

その際、内装業者さん達もおられたので確認をするが
カウンターは固定されており、動かせないとの事。

焙煎機の重さは 190kg
担ぎ上げるのは ちょっとだけ無理。


もう思い切ってカウンターの外側への設置に
変更してくれへんかな…と思い、
一応それとなくオーナーさんに確認をするが、
「んー… 何とかならないですか?」と。

さぁ 困った。

その時の店内では
オーナーさん側は、オーナーさん ただひとり。

こちら側には、京都からNOVOを運んできたドライバーもいるので
数ではこちらが有利。

よし!ここは一つ多数決で置き場所を決めましょうか!

そんなふざけた提案をしかけていたのが
今から丁度4ヶ月ほど前。

結果的には、調理場を経由する別ルートから、
優しい内装業者さん達にもご協力をいただいて、無事設置完了。



そんな思い出にふけるこちらは、
所沢にある
MITARU COFFEE さん。

店内、店外合わせて100席ほどもある、
とてもゆったりとしたオシャレなカフェ。

オープンされてから3ヶ月程が経ち、
スタッフさん達も徐々に慣れてこられ、
お店は次のステップへ進まれるとのことで
話を伺ってきた。

「カフェをするのがはじめてだったので、
 まずはカフェとしてしっかり対応が出来るようにと、
 コーヒー豆の販売は、後回しにしていました。

 今ではコーヒーに詳しいバリスタもスタッフに加わって、
 そこそこ準備も整ってきましたので、
 あそこの棚に、まずは2種類のコーヒー豆を置いて
 販売を開始します」


そう話してくださったのは、オーナーの河井さん。

(コソ撮り)

ちなみに全くの余談ですが、
販売用のコーヒー豆が並べられる予定のこちらの場所は、
納品時に私が焙煎機を置きたくなった場所でもあります。

お邪魔したのは平日のアイドルタイム。
14〜15時頃のお客様が少ない時間帯、のハズだったが、
席は結構埋まっていてご盛況。

とてもカフェ未経験からはじめられたお店とは思えない。

河井さんが、NOVOとの出会いや、
これまでの経緯を話してくれた。

「1年半ほど、シアトルやサンフランシスコに
 留学していた時期がありましてね。

 向こうでは、ロースタリーカフェが多くて、
 店内に焙煎機が置いてあるところがほとんどです。

 中でも、フォーバレルコーヒーというお店には
 よく通っていましてね、

 広い店内にはコーヒー豆の良い香りが漂っていて、
 スタッフなみんなフレンドリーで1日過ごせる、
 そんな、とても居心地の良い空間でした。

 
 この物件にはじめて出会った時、
 当時通っていたアメリカ西海岸のカフェっぽいなって、
 感じたんです。

 僕には今もその西海岸のカフェの雰囲気が
 しっかり頭に焼き付いていますから」


 
「その時ですね、
 カフェやりたいなって思ったのは。
 
 やった事ないけど、やってみようかなって。

 だったらアメリカ西海岸のカフェのように
 ここにも焙煎機を絶対に置きたいと思いましてね、

 ここでロースタリーカフェをはじめる為に、
 その日から焙煎機探しがはじまりました」

「NOVO MARKⅡは、ネットで知りましてね、
 
 そのとき読んだ記事は確か、
 元々コーヒー業界におられた女性の方が、
 自宅にNOVOを置かれている内容の話で、
 NOVOがいかに素晴らしいものか、書いてあったんです」

あ、アビステラコーヒーさんですね。

「そうです、そうです、
 気になってアビステラさんのHPから豆も購入しました。

 そしたらそれが美味しくて、
 この焙煎機も、豆も、すごいなって思ったんです。

 で、渋谷(ダイイチデンシ)まで見学に行きました」


(ダイイチデンシ東京支社/渋谷区円山町)

「渋谷で説明を聞いたら、
 これならアルバイトの人でも焙煎できると思いました。

 僕自身は毎日お店に立つ訳ではありませんので、
 誰にでも任せられる焙煎機は魅力的でした。

 高島さんには言っていませんでしたが、
 NOVO以外にも、色んなメーカーの焙煎機を見て、
 実際に触ってもきていたんです。

 それも、メーカーのショールームだけじゃなくて、
 それぞれの導入店舗にも見に行ったり、
 実際のナマの声を聞きに行ったりもしていました。


 直火の物、半オートマ的な物、フルオートな物、
 小型の物から、少し大きめの物まで、
 多分ほとんどの焙煎機を見てきたと思います。
 
 だから随分詳しくなりましたよ。笑

 もちろん飲み比べてもしてきて、
 NOVOで焙煎をしたものが美味しいと感じた事が
 NOVOを選んだ大きな理由の一つです。

 その上で、エンタメ的な要素でクオリティが高く、
 操作性も良い、少量からも焙煎出来てロスも出無い、
 これしか無いと思いました」

「そして決定打となったのは、NOVOを導入することで
 小分けされた生豆を安く買えるという特典ですね。

 焙煎機の事と同時に、生豆の事も調べていたんですけど、
 商社から買おうとすると、30キロからしか買えなかったり、
 小分けのところは価格が高かったりするんですよね。

 でも、ダイイチデンシさんでNOVOを買えば、
 わざわざ小分けもして、安くで卸してもらえる。

 各銘柄5kg小分けに対応してもらえるなんて、
 とても嬉しい特典だと感じました」

間違いなく、弊社の努力が120%伝わっているお客様だ。

取扱いの生豆は常時約60~70種。
NOVOご導入特典として、店舗様限定での卸。

麻袋での受注なら、
港湾倉庫へ直送手配をするのみなので手間は無いが、

小分けでの受注の場合には、
社内でスタッフが黙々と作業を行っている。

今ではNOVO導入店舗様は300件を超え、
その小分けの作業の量は、1日1トンを超えており
容易な事では無い。

そこを決定打としていただいたのは、
とても有難い。

「でもあとは、やっぱり担当していただいた高島さんですね、
 結局は最後は 人 ですよ」


キターーーーーー(゜∀゜)ーーーーーー!!


(コソ撮り2)

ありがとうございます。

それではその部分を 具体的に 詳しく お願いします。

「ハハハ 笑  
 なんといっても高島さんは
 ここのブレンドを作ってくれたじゃないですか。
 お陰様で大変好評ですよ。

 他のコーヒーとは何か違う、
 苦いんだけど甘いし、甘いんだけど苦い、
 飲んだ事ない、すごく良いって、
 みんな言ってくれてます。

 一番肝心なところですし、
 素晴らしいブレンドを作っていただけて、
 本当に嬉しかったです。

 生豆を扱いながら、ブレンドまで見てくれるのは
 中々無い事だと思います。

 しかも、ブレンドに使用していただいた各国の豆は、
 NOVOオーナー用に作られた専用ロットで、でしょ。

 THE NOVOブレンドって感じで、最高じゃないですか、
 どこにも無い、世界で一つだけのブレンドで大満足です。

 あと、それがここ、
 MITARU COFFEEの店名の由来でもありますし」

めちゃくちゃニヤケながら話を聞いていたが、
マスクできっと、河井さんにはバレてはいない。

そう、こちらのお店のブレンドは、
各農園の協力を得て作りあげたコーヒーの新たなブランド、
AGE of NOVO の中から3種を使い、配合調整を行ったもの。

私達だけの為に作られたスペシャルティコーヒーで作った
他では絶対に飲むことが出来ない、MITARUオリジナルブレンド。

しかしそれが何故、店名の由来になったのだろうか。

「このブレンドは、AGE of NOVOの中から、
 コロンビアウガンダインド
 この3ヶ国で作ってもらいましたよね、

 コーヒー豆って樽に入ってるイメージがあると思ったんで、
 3つの国 = みっつの樽、ってことで、ミタル にしたんです。

 ちなみに、この名前が思いつくまでは、
 カワイコーヒー か、タカシマコーヒーにしようかと
 思ってたんですけどね。笑」

作らせていただいたブレンドが、店名の由来とは
素晴らしく光栄なこと。

タカシマコーヒーになっていても嬉しいが (なる訳ない)
それ以上に嬉しい。

そういえば、
河井さんがアメリカ西海岸でよく通われていたカフェの名は
フォーバレルコーヒー(Four Barrel Coffee)。

4つのバレル(樽)のコーヒー。

ロースタリーカフェというスタイルだけではなく、
知らない間に店名もインスパイアされておられたのだろう。




それから数日後、
河井さんから一通のメールが届いた。

「焙煎豆の販売を開始しました」と。

メールには、
豆の販売にも慣れてきたら、徐々に品数を増やし、
さらにその先には
ECサイトも立ち上げたいと書いてあった。

ここまでの売り上げは予算通りと事で、
さらにそこに豆売りが乗っかれば、
確実に上振れするだろう。




青春時代を過ごされた
サンフランシスコのロースタリーカフェ。

その時に感じられた、
居心地の良さ、
コーヒーの豊かな香り、
フレンドリーな空間。

河合さんは地元、所沢に
そんな「満ち足りる」空間を作られた。

魅せる焙煎機とともに。


写真・文責:東京支社/ラボセンター 高島
(ダイイチデンシ株式会社)
2021年3月掲載