「キリマン」で有名な、日本でも古くから愛される産地。
アフリカで最も高い山であるキリマンジャロがある、タンザニア。
日本では、タンザニアで採れるコーヒーは、全て「キリマンジャロ」と呼ばれ、古くから親しまれている。
日本には30%ほど輸出され、他の国々よりそのブランド価値は高い。
カフェや喫茶店好きの方で、タンザニアのコーヒーと言われてもピンとこない人は多いが、キリマンジャロと言われて知らない人は少ない。実際に、キリマンジャロの近くで採れているものはごく一部だが、そのオレンジにも似た、鮮烈な果実味が溢れるコーヒーのファンは多い。
鮮やかな果実味の秘密は、昼と夜の温度差。身の引き締まった美味しいコーヒー豆ができる。標高が高いところで採れたものを焙煎すると、鮮やかで強い酸味が現れ、中煎りまでは、はっきりそれとわかる強いオレンジのようなテイストがある。もちろん、タンザニアの全てでとれる豆全部がそうではないが、特にキリマンジャロの麓の標高、1500mから2500mは、高品質なコーヒー豆の産地、その独特の味わいがある。
宗主国でもあるドイツとイギリスが農園の開発を行い、第一次世界大戦の頃には、大規模なコーヒー豆農園ができた。が、しかし、一度イエメンに運んで、「モカ」として欧州に輸出されていた暗い過去から、日本ほど、ブランド価値は高くはない。
今ではスペシャルティコーヒーのブームもあり、タンザニアの各産地にも注目が集まる。日本人が古くから親しむ「キリマン」の高品質で、鮮やかな味わいが、世界的にも認められてきている昨今である。
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