2023年10月追記
店名を 石窯ピッツァ&珈琲焙煎 湘南福猫 から、 CredCoffee へ変更されました。 
また店名変更に伴い提供サービスの内容も変更されました。
本記事は旧店名 湘南福猫 時のものとなります。


2017年5月、
「日経スペシャル 夢織人」第105回放送回には、
『京都の町工場の挑戦』と題された、
弊社を特集頂いたVTRが放送されました。

その撮影時にテレビ局の方から、
弊社製焙煎機の導入先の画も欲しいと提案があり、
神奈川県は藤沢市片瀬にある、
石窯ピッツァ&焙煎珈琲 湘南福猫さんへの訪問時に
出演協力を頂いていました。

弊社代表訪問時の図

画像内にある貼り紙の通り、取材時はまだオープン前でしたが、
既に什器類は一式揃っており、
いつオープンされても不思議ではない雰囲気の店内で、
湘南福猫オーナーの中島さんに、
ブレンドの提案をしているシーンが放送されていました。

こちらがオーナーの中島さん

その特集が放送されてから、
テレビで見たという反響は今なお続いており、
お蔭様で焙煎機の製造は現在もほんの少し追いついておらず、
おそらく湘南福猫さんにもテレビを見た方々からの反響で、
お客様がドッと押し寄せて
大変なことになっているだろうと思っていましたが、

予想を裏切り、

その年はオープンされないまま、時は流れ過ぎていました。

焙煎機の搬入・設置をさせていただいたのは2016年12月。
確かその時には、2017年の春頃オープン予定という話。

それがテレビ取材の時には
「夏頃オープン予定」と延びており、、、

いつまで経ってもオープンされないそのお店は、
いつしかネットで取り上げられてたり。

石窯焼きピザと焙煎珈琲の専門店が夏オープン!? 2017年3月31日 

焙煎機設置から1年が過ぎてもまだオープンされない。

もしかして、もうこのままずっとオープンされないのでは??
そう思いはじめた2018年3月、
遂にオープンされたとの情報が。

これはもう今すぐ行くしかないッ!
この1年と少し、一体何をされていたのかも気になる。

我々は早速現地へ飛んだ。

藤沢と江の島を結ぶ国道467号線沿いに突如として現れる
とても爽やかなお店

エーゲ海に浮かぶミコノス島を訪れたかのような、
白に差し色のブルーが印象的。

開放的なテラス席と、
落ち着いた店内空間。

入口には建物とコーディネートされた焙煎機、

オプションブルーのNOVO MARKⅡ。 超クールだ

けど

1年前にお邪魔したときとほぼ同じだ。

この1年間、一体何をされていたのだろう。
早速気になる事から伺ってみた。

「本業の方が忙しかったのと、ピザ屋の経験も、
 カフェで働いた経験も無いので、石窯や焙煎機など、
 設備が全て揃ってからでないとメニュー作りがはじめられず
 メニュー表に載せる写真も撮れなかったんです。
 で、それらを全部コツコツと行っていたら、
 建物が出来てから1年が過ぎてました。笑」

究極にアッサリとした理由だった。

 

中島さんは普段、
70年以上続く老舗花屋、㈲中島生花店の代表をされている。

その花屋さんはカフェの向いあり
いつでも行き来しやすい立地。

「花は中島」

本業の傍ら、こちらのカフェのオープンに向けて、
ロゴマークをはじめ、メニューの考案から、
メニュー表の写真撮影等、
すべて中島さん一人で作られたそう。

こちらの石窯に貼られた青いタイルも

中島さん作。

もはや 藤沢のヒロミ。器用すぎる。

 

そしてこちらがメニュー表。


ピッツァは、全部で54種類

 


ドリンクも同じく54種類。(アルコール類も超充実)

 


ドルチェまでもが、豊富なラインナップ。

 

これら全てお一人でされたんだから

驚くしかない。


もともとの構想からは、軽く5年以上経っているそう。

 

「具体的に動きだしてからは
 2017年春オープン予定のつもりだったので
 春オープン予定と書いて、店先に貼っていたのですが、
 間に合わず、、
 夏頃オープン予定と貼り直したのですが、
 ちょっとそれも間に合わず、、、
 以降、秋冬はもう貼るのを辞めていました。笑」

ここまで徹底されなければ
当初の予定通り2017年の春にオープンできたのでは?

そんな考えが頭を過ったが、
建物完成から1年先延ばしてまで準備をされていたのには、
『ピザも、珈琲も、良いものを、
 専門店よりも 安く、お手軽に』という
中島さんの強い思いがあったからこその事だった。

 

生地の小麦粉をはじめ、
トマト缶、オリーブオイルなど、素材はすべて専門店と同等、
もしくはそれ以上でありながらも
「安価でお手軽」をコンセプトに、提供されている。

生地の小麦粉は、「世界一長いピッツァ」として
ギネス認定されたものにも使用されている、
イタリア ナポリのカプート社のもの。

生ハムはパルマ産で、24ヶ月熟成させてたもの。

(専門店でも12ヶ月程度までのところが割と多いらしい)

それを、イタリアの老舗メーカー、
Berkel (ベルケル)社製の高級スライサーで、

熱とストレスをかけずに薄くスライス。

イタリア人が来たらもう Buono!!と言うしかないだろう。

「コーヒーに関しては、生豆を置いているお店では
 樽とかで出しっぱなしのところが多いので、
 ここではキチンと丁寧に真空パックにしてから並べています」

と、オーナーの中島さん。

確かに生豆を置いている珈琲屋さんで、
ここまでされているお店は数少ない。

そして、
オーダーが入ったら袋を剥き、その場で焙煎。

弊社のNOVO MARKⅡは、
インターネットで焙煎機を探しておられた時に
見つけられたそう。

「これならインパクトがあるので、
 入口に置けば人の目の引く上、
 スタッフの誰が焙煎しても、
 毎回ムラ無く同じ焼き上がりになるので
 安心しています」と言っていただいた。

抽出には、ミルクの泡立ちの良さに惚れ、
FRANKE(フランケ)のコーヒーマシンを導入された。

焙煎機と同様、
誰が抽出しても同じ味を再現できるところにも
焦点を当てられていた。

 

そして、珍しいのが食券機。

接客を減らし、カジュアルな感じにされたかったからだそう。


予めテーブルに置いてあるメニュー表でメニューを決めたら、
あとは食券器の前に立ち、それを選んで押すだけ。
接客を望まないお客様にとっては、とても便利な方法だ。

写真の食券をご覧頂けばお気付き頂けそうだが、
オプションも幅広く選べる。

これを一つひとつ
「チョコソースは如何ですか?
 キャラメルソースは如何ですか?
 最後にハチミツは如何なさいますか?」と聞かれたのでは、
スタッフもお客様も少々しんどそうだ。

選択肢を豊富に設けながらも
スマートに欲しいものを注文できるよう、
考え抜かれた結果だろう。

勿論、接客を一切しないお店ではないので、
分からない時はスタッフに訊ねれば、快く答えてもらえる。

「専門店に負けないクオリティでありながらも、
 専門店にありがちな暑苦しい接客と、
 どこか閉鎖的な印象を省き、
 ファストフード店のような入り易さをイメージして、
 ガラス張りで店内がよく見えるように造りました」と。

確かに国道467号線からも店内の様子がよく見えて、
雰囲気が良い。

 

『頭の中でイメージしたものを、
 着実に形に変えていく行動力が素晴らしい!』

尾上松也さんもきっとそうおっしゃるハズ。

 

メニューを減らして早くオープンすることよりも、
全て納得する状態まで仕上げてからオープンする事を望まれた

そんな中島さんのお店から
焙煎されたての香り豊かなコーヒーは
きっとこれから広がり続けるだろう

 

湘南の風に乗って。

石窯ピッツァ&焙煎珈琲 湘南福猫
文責・写真:東京ラボセンター 高島(ダイイチデンシ株式会社)
2018年3月掲載