いつも、何の前触れもなく、襲ってくる。

そして、平和な日常が、突如奪われる。

欧米でそれは「魔女の一撃」と呼ばれ、

恐れられている。


ここ日本では「ぎっくり腰」と、
少々ダサい名前で呼ばれているそれが
この日も突然、私に襲い掛かってきた。

4~5年程前から、年に1、2度
酷い時には立てないレベルでまで襲ってくる。

幸い今回のはまだ、歩けるレベル。

こういう時には腕の良い整体師の先生に
いち早く診てもらうのが一番かと思う。


やってきたのは神奈川県横浜市金沢区。

京急逗子線「六浦駅」

駅の西口から2、3件くらい隣のところに
とても評判の良い先生がされている整体院がある。




一歩入ると
ちょっと見慣れたキャラクターたちがお出迎え。

後ろに写って見えるのがそう、六浦のゴッドハンド。

早速、奥の施術台の方へご案内していただく。


こちらの先生が、かんき整体院の院長、閑喜さん

この地、六浦で、11年間 整体院をされている。

Seitai right now!!



外出自粛で外に出る機会が減り、筋力が弱ってきていたりすると
ぎっくり腰になりやすいらしい。

腹筋とかは小まめに普段からしておいた方が良いと、
アドバイスをいただく。


そして施術後には、ゆったりとした待合所で
NOVOで自家焙煎されたコーヒーを1杯
無料サービスでいただける。

それも、ゴッドハンドによる、ハンドドリップで。

整体術で身体を、新鮮なコーヒーで心を、
心身共に癒されるのが、かんき整体院。


リフレッシュするなら、かんき整体院へ。

珍しく宣伝染みた雰囲気でスタートさせていただきました
今回の「ノボのある風景」。

こちらの整体院にNOVOをご導入いただいたのは、
2020年2月。

その頃国内では、全国の小中高校に臨時休校の要請が出た頃で
買いだめ騒ぎや、自粛警察が登場しだす直前。

人と人との接触を避ける流れの真っただ中で、
飲食店以上に濃厚な接触を余儀なくされるこちらでは、
どのように大変な一年を過ごされてきただろう。


NOVO導入から今日までの1年間を、
閑喜さんに振り返っていただいた。


「この1年間は正直キツかったですね、、、
 この状態が続くと、もう持たないです。

 宣言が開けて、やっと予約がバタバタっと入りましたが、
 それまでは無茶苦茶渋かったです

 結構暇な時間が多くありましたね、
 このNOVOの前で、自分の為にコーヒーを淹れて、
 ゆっくり飲む、、、みたいな
 恐ろしく優雅な時間もありました」

宣言が明けて、また予約が入りはじめて良かったですね。

それじゃあその間の、整体院での落ち込み分は、
豆売りの方でカバーをされていた感じですか?


「いや、正直、そこまではまだ全然でして、
 実は、今はあまり上手にNOVOを使えていないんです…

 でも、このNOVOがあるおかげで、整体のお客さんが、
 ついでにコーヒー豆も買っていってくれたりするので、
 客単価は上がって、助かってはいますよ。

 ただ、NOVOを入れる前と、入れた後では
 当初の予定とはだいぶ変わってしまいましてね… 」



そ、そうなんですか。

この焙煎機のおかげでなんとかこの1年間もったぜ的な話、
実は待ってたんですけど。



「あー、そうですよね、すみません、
 でも、ウソはつけないので」



聞きたかった内容の話とは
明らかに違う方向に進みはじめている。

思えば、閑喜さんに渋谷のショールームへお越しいただいた際、
第一声では確かこんなことを仰っていた。


「僕にもしもの事があった時の為に、
 妻には何か出来る仕事を残しておきたいんです。
 
 こちらの焙煎機があれば、万が一、私に何かあっても、
 妻は豆売りで生きていける、そう思ったんです」と。


まるで終活中の方が言われそうな事を仰られたので、
とても印象に残っている。

ん?もしかして、ご健康そうには見えるけど
実はとんでもない重病でも患っておられるのか?…



そうですよね、、、
この先ご主人にもしもの事があった時の為に
残された奥様の事を考えれば、
魅せる焙煎機1台くらいは、
お持ちになっておかれた方が賢明ですよね、



なんて、
見えない不安に付け込む保険屋のようなセリフは、
ちょっと言えない。


どうしよう、どうしよう、まじで重病患者さんだったら…
そう思うと言葉は中々出てこない。

困った私はつい「ず・・・随分と重い話ですね…汗」と、
何ともうかつな発言をしていた。

すると閑喜さんはすかさず「僕は真剣ですよ(キリッ」と。

ですよね~、とか言いながら、
今のは絶対減点くらったな…、とか思っていた。



一応確認したら、どこも悪いところは無く、
至ってご健康とのこと。

本当に「万が一」のことを考えての言葉だったそう。


そういえば、その奥様の姿が、今日は一切見当たらない。

ご見学の時も、焙煎機納品の時も、
常に行動を一緒にしておられた奥様。

どうして今日はおられないんだろう。


はっ・・・
まさか離こ・・・

「妊娠したんです、NOVOが来てすぐに」


んぉぉぉぉお!!そっちでしたか!!
おめでとうございますぅぅぅう!!!!!

(そっちでしたか!!は、お祝いの言葉でかき消したつもり)

「ありがとうございます。
 なので導入後からすぐここは人手不足でして・・・

 もともと豆の販売は、主に妻がする予定だったんです。

 それまで妻はパートとかにも出てはいたんですけど、
 何かあんまり合わなかったみたいで。

 だったらここで、一緒に働ける方法を見つけようとして、
 誰でも簡単に焙煎が出来る焙煎機のNOVOと出会って、
 これなら妻もここで豆売りの仕事が出来ると思って、
 
 で、2人でコーヒーの勉強もして、少しずつ準備も整えて、
 さぁやっとはじめるぞって時に。照」
 

いやー、そうでしたか、でも本当におめでとうございます。
じゃあ、焙煎のほとんどは、奥様ではなく、閑喜さん(ご主人)がされているんですね。
 

「そうですね、妻が焙煎したのは一瞬だけですね。
 でもその間はバッチリやっていましたよ」

ご主人の仕事、増えちゃいましたね。笑
では、実際にお使いいただいてみて、いかがです?


「ええ。笑 でも良いのか悪いのか、
 今のところ、このペースでならまだ大丈夫です」

「簡単なホームページとインスタくらいはしていますが
 今はまだ大々的な宣伝などは一切せずに、
 現状、豆の販売は、本当にひっそりと、
 整体を受けていただいたお客様への販売を
 メインにしています。

 施術中に豆だけを買いに来ていただいた方には、
 これは大変申し訳ない話なのですが、
 後で改めて豆を取りに来ていただくようお願いするか、
 それが無理な方でしたら、お断りをしています。

 NOVOで焙煎をするのはとても簡単な事なのですが、
 施術中は焙煎ボタンを押す時間すら、
 手を空ける事はできません。

 施術料金は【時間】でいただいていますので」


確かに施術中に、整体師が豆の焙煎をする為にその場を離れたら
ちょっとまずい気がする。

「NOVOの見学に行った時に注意をして見ていたのは、
 使い方と、サイズ感と、音と、匂い、ほぼこれだけなんです。

 待合所にちゃんと置けて、
 整体の邪魔にならない音と匂いかどうかを
 チェックしてましたね。

 その目線でしっかりショールームで見学していましたので、 
 ここでも何も変わらず、一切問題無いです。


 ただ私の場合は本業が整体師ですので、
 豆の担当はやっぱり妻がしてくれないと、
 上手くいかないですね。

 今でもネットから注文をいただけるとありがたいのですが、
 コーヒーの方で飛び込み客が増えてしまうと、
 今は整体の方に支障がでてしまいますので。


 思うんですけど、整体以外のご職業の方なら
 きっと並行してやりやすいでしょうね」


これまでにNOVOは、カフェやレストランをはじめ、
雑貨屋さんや、お菓子屋さん、コインランドリーや、ホテル、
登山口にある山の家まで、いろんな場所で色んなご職業の方に
これまでの業務と並行して、お使いいただいている。


ただ流石に現在お一人で整体院をされているとなると、
豆を計量し、焙煎ボタンを押す時間すら難しいというのが現実。

(とはいえ、生豆のご注文はコンスタントにいただいています)

閑喜さんの仰るように、整体以外の方なら、きっと何屋さんでも
これまでの業務に「プラス」で導入をいただける焙煎機だろう。


そういえば今、経済産業省から「事業再構築補助金」の案内がされている。

支援対象の、補助金の具体的な活用イメージとして書かれている中には、
「飲食スペースを縮小し、新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実地」
とある。

新たにコーヒー豆の販売とは、もう NOVO導入 そのもの。

この補助金を活用を軸に、焙煎機の導入を検討される方も増えてくるだろう。
有難いことに、いつも補助金の公示がされると、焙煎機見学の数が倍ほど増える。


ただ、補助金もらえタラやります、申請が通っタラ買います、
などの、通称「タラちゃん」の数も増加する。

そして、このタラちゃんの大半は、購入されない。


別に補助金の活用を考えている方の事を悪く言うつもりはない。
ただ、ご購入される方は
「申請は出しますが、通らなくても買います」と、キッパリ仰る。

新たな事業をはじめるにあたっての決意の重さが、
きっと、全然違う。


その決意の重さで言えば、
こちらの閑喜さんが一番だったような気がする。




まだもうしばらくは、
整体師と焙煎士の、二足の草鞋を履かれる日々は続くらしい。

ただ、奥様が復帰された時には、今までとは違い、
焙煎の方もどんどんプッシュをされるそう。

今からとても楽しみだ。

きっと上手くいくだろう。


押すことに関しては、プロ中のプロだから。

かんき整体院&コーヒー豆焙煎所
写真・文責:東京支社/ラボセンター 高島
(ダイイチデンシ株式会社)
2021年3月掲載