仙台空港の近く、岩沼市。

お問い合わせを受けて訪れたそのカフェは、画廊のようで、

オーナーさんにお聞きすると実際、

画廊でもあった。

ネームカード
貴族しか入れないようなお店の雰囲気。

設計した会社さんが、

こちらの建物でなにかの表彰などされたと聞いたが、

忘れてしまった。

白い彫刻像

それらを2015年7月、

自家焙煎のカフェにして、

地元の人にも気軽に入ってもらうのが 夢、

そう仰られた店長の強い意志で焙煎機の導入を決められた。

EPIC VIEWと刻印された焙煎機
オシャレな店は危険だというのは、私の持論だ。

見た目だけで、
中身はスカスカ…味は最悪、
店員はツンケン、
それを補うのがオシャレ、
そんな店をマスメディアが持ち上げ、店は続くが、
そこには常連客(ファン)がいない。

こちらもオシャレ極まりないお店。

EPIC VIEW店内

しかしその不安は見事に裏切られた。

もちろん最高に良い方向で。

ギャラリースペース

オシャレの上に、オーナーのお姉さんである、
店長の熱すぎる想いが詰まっていた。

「カフェとして、
 大手ロースターさんから珈琲豆を分けていただくのでは、
 本当に自分の想いが詰まった美味しい珈琲は
 出来ないのではないか、そう思ったんです」

と、店長の渡邊さん。

「前に焙煎豆を分けていただいてた焙煎士の師匠は、
 仙台でも有名なロースターさん。
 焙煎の相談をすると、素人には簡単に出来ないよ、と
 アドバイスをいただきました。

 でも、自動の焙煎機で素人からでも焙煎出来るって、
 このHPで見たとき、すぐにオーナーに言いました。
 これだ!すぐにやりたいって」

EPIC VIEWの焙煎機

「そして、最初にこの焙煎機を見た感動は今でも忘れられません

 導入した後も、一番気になったのはブレンド。

 前のレベル超えるように、何度も何度も作って、
 前のブレンドの味を越えた!って思った瞬間があるんです。

 嬉しくって、泣きました。

 自分の自信を持てるブレンドを手に入れた、
 これでやっていける!と確信したんです」

渡邊店長の珈琲に対する熱意は素晴らしい、

オープンして3年、
自家焙煎にして2年、
今では自ずとファンがついている。

店にはその方々の輪が絶えない。

そんなコーヒーマジックが生まれていた。
一杯のコーヒー

一度、何故にそんなに珈琲がお好きなんですか?と
聞いたことがある。

「震災で辛い時期があったでしょう?
 お水を求めて何時間も並んだりしてる時は、
 生きていくのに必死でした。

 水が戻って、ガスや電気が戻って、ちょっと落ち着いた時に、
 珈琲を飲んだんです。

 思ったんです、ホッとできる日常が戻ってきたって。
 そして、仕事をさせてもらえるなら、珈琲店をやりたいって。

 仙台の人を私が元気にするぞ!って思ったんです」

思いを込めてハンドドリップ
地元のファンの気持ちをグッとつかんだ、

素晴らしい、本物の店…
岩沼を訪れたら是非、足を運んで欲しい、

岩沼駅を出たらすぐ見える、

EPIC VIEW(素晴らしい眺め)という名前のお店まで。
image
EPIC VIEW

文責・撮影:中小路(ダイイチデンシ株式会社 )
2016年8月掲載