ノボのある風景

今回の目的地、

山梨県はこちらの駅から徒歩で約10分のところ

富士急行 下吉田駅
富士急行 下吉田駅

たまたまそういう時間帯なのか

なんなのか
フレスカコーヒーまでの道のり
全然

下吉田の風景
人が

よく見て通りましょう

いない

 

途中 車とは二台ほどすれ違った

 

自動販売機が数台並ぶと こちらでは

ドリンクショップと呼ぶらしい

ドリンクショップ

 

なんだか

ダイイチ村人ハッケン!

てきなところ。

何がいるのだろう・・・
何がいるのだろう・・・

 

そういえば駅に着いた時

電車の扉は 自動では開かなかった

背景にはサングラスをかけた富士山のイラストが描かれた列車
背景にはサングラスをかけた富士山のイラストが描かれた列車

駅についても開かないドアの前で

普段 都会で甘やかされて生きている事を

私はちょっとだけ実感した。

 

携帯の電波はいつになくちょっと弱々しい。

雑草の生えた道路

 

果たして本当に

毎月何袋もの生豆を注文するお店が

ここにあるのだろうか…

 

しばらく歩き

数件建物がならんだ一角に

そのお店はあった

 

フレスカCoffee自家焙煎 外観
Fresca Coffee 自家焙煎

 

自宅の敷地内に建てられた焙煎小屋で

笑顔で出迎えてくれたオーナーの杉田さん。

焙煎機と杉田さまの笑顔
「はじめた頃は月に10kgくらい売れたらいいかなぁ

 って感じで、はじめたんですけどね

 

 今はもう午前中だけで

 軽く10kg出る日もあるの。笑」

 。

 。

 。

「そもそもは知り合いに

 自家焙煎珈琲をはじめたから良かったら買ってね、って言って

 配っただけ」

フレスカコーヒードリップバッグ

「で、飲んで気に入ってくれた人が買ってくれて、
 
 周りに宣伝してくれて、
 
 どんどんドンドン注文が入るようになったの。

 

 ほら、袋の裏にここの名前とか住所とか書いてるから、

 飲んで美味しいと思ったらコレ見て注文してくれるみたい」

フレスカコーヒーの住所

だからってそこまで広がる?

 

ほんの少し 超 ちょっとだけ

半信半疑でお話しを伺っていると

 

現れたこちらのカーテン屋さん、

カーテン工房さま

聞くと、こちらの方も、
周りに宣伝しまくってくれている方の 御一人だとか。

 

カーテン御成約特典 フレスカコーヒープレゼント!と

毎月新聞の折り込みチラシにまで出されているそう。。

新聞折り込み広告

自家焙煎をはじめられてからのこの2年、

きっと目で確かめられない場所ででも
Fresca Coffee は、
日を追う事に広まっていっているのだろう、と

思いはじめた。

 

店名にあるFrescaは
イタリア語で新鮮の意味。

フレスカCoffeeの看板

とにかく鮮度にこだわり

焼き置きは一切せず、注文分のみを

焙煎機NOVO MARKIIでその都度 焼いている

注文を受ける杉田さま

だから売れ残りは一切無い。

特に人気は店名を使った
「フレスカブレンド。」

フレスカブレンド

冬の朝にはマイナス7度になるこの地、

そんな厳しい気候に合うように
ガッチリとした味わいのブレンドに
したのだとか。

 

カップを近づけた瞬間の香りも

ボディもしっかりしていて

美味しい。

ハンドドリップする杉田さま

販売している珈琲はドリップバッグがメイン。

 

以前は手詰めをしていたんですけど、

今はもう作る量が多過ぎて、

とうとう詰める機械を買っちゃいました、と。

ちなみに・・・

ドリップバッグ袋の卸業者さん、

袋の注文数のあまりに多さに

確認の為こちらまで訪れたのだとか。

 

そんな杉田家の朝は早い

 

朝起きて焙煎機のスイッチを入れ

息子さんを学校に送り届け、帰宅し、

ブレンドする豆を選定し終えたら

洗濯物を干し…

焙煎機を撫でる杉田さま

ながら焙煎。

 

朝7時頃から夕方5時頃まで

ほぼだいたいこんな毎日だという。

 

「自家焙煎珈琲をやろうって決めた時には

 バリスタの学校にも通い、

 自家焙煎の珈琲店も沢山飲み歩いて、

 何処の焙煎機で焼いているかまで

 しっかり聞いて回ってました」

コーヒーに関する資格もしっかりお持ち
コーヒーに関する資格もしっかりお持ち

 

「そんな時に見つけたのが NOVO MARKIIで

 電話で問い合わせて

 サンプルで送られてきた珈琲豆を飲んだら

 

 あっ… って」

 

その翌月、NOVO MARKIIを見たさに
東京のビッグサイトで開催されていた
カフェ喫茶ショーへ。

お越し頂いた時のカフェ喫茶ショー 風景
お越し頂いた時のカフェ喫茶ショー 風景

 

「そこでもまたNOVO MARKIIで焼いた豆を

 幾つか持って帰って飲んだところ

 

 あっ やっぱりこれしか無い、と。

 

 なんつったらいいのかなぁ

 他の焙煎機で焼いたやつのはね、
 なんか焼いたーって感じの香りがするのよ

 鼻に付くっていうか、、

 嫌な臭いのするものを
 自分が売りたく無いじゃない?

 

 だからこの焙煎機なの♪
 この焙煎機サイコーよ♪」

鏡に映る焙煎機

どんなに上手くコントロールしても
ガス火で焼いたものには必ずアンモニア臭が入る、と
確か以前、どこかの先生から聞いたことがある。

 

きっときちんとそれを嗅ぎ分けておられるのだろう。

ドリッパーの中で膨らむコーヒー

 

そんな杉田さんはいつか 自分のカフェを持ちたいらしい。

 

「カフェ したいんです

 でもね、

 無名の私がいきなりお店を出してもね、ってことで

 今はここで焙煎をして、頑張って実績を作ってるんです

 

 で、いつか私がカフェを出した時に

 今やってるこの事が

 ちょっとは土台になっていてくれればいいな・・・ って。」

 

帰り際、お店の前に1台の車が着く。

 

FrescaCoffeeの味と噂を聞きつけ
道の駅にも置かせてもらえないか、と
やってきたのは道の駅「富士吉田」の方。

ご挨拶代わりに
うどん無料券を渡してらっしゃる。

たまたま居合わせた私にも はい

うどん無料券。

吉田のうどん引換券

ラッキーなタイミングにお邪魔したもんだ、とか思いながら

うどんの無料券を片手に

駅へと向かう。

 

 

下吉田の駅に着く。

東京へ向かう帰りの列車は まだまだ 当分 こない。

列車と線路

ただ、

 

杉田さんの思い描くカフェの実現は

きっともう

間近なんだろうなぁ、と。

 

Fresca Coffee 自家焙煎

写真・文責:東京ラボセンター 高島(ダイイチデンシ株式会社)
2016年10月掲載