彼氏にしてはいけない3Bは、
バンドマン、バーテンダー、美容師という。
浮気しやすい職業。逆に言うと、モテるってことだろう。

焙煎機メーカー社長とは大違いである。

「そういや、群馬が産んだ3Bは、ご存知ですか?」

だから何?…というような、そんな話を、
SCAJという展示会でお会いして、後日、群馬から
渋谷のショールームに来られたご夫婦に言っていたとき。

「あー、BOOWYと、BUCK-TICKと、back numberですよね」

世間話にもニコニコとお付き合いいただける、
人当たりの良さそうな旦那さんの横で、
それまで黙ってきかれていた奥様が、
綾波レイばりのロートーンで、突然口を開かれた。

「こちらの、納期は?」

「え、実は今はちょっと人気で、
 製造がおいついてなくて…60日ぐらいですかねぇ
 (ごにょごにょ)」

「納期を守っていただけるなら、
 このお見積の価格で、買いましょう」

シュパーン!

かかあ天下と、からっかぜ。
疾風のような奥様のひとことで、
NOVOの群馬第一号導入店様が、決まった。

恐らくご夫婦でSCAJで見られて、
最終決断に来て頂いたのだろう。

実はご夫婦は館林で、
ブーランジェリーを営まれている、
群馬では雑誌にも取り上げられているパンの有名店。

パンのご担当の奥様と、
コーヒーをこれからご担当されるご主人。

パンだけでなく、コーヒーも自家製で、焼きたて、
新鮮で美味しいものをご提供したい。
そんな想いでおられて、弊社の製品に出会われ、
導入いただいた。

(SCAJの展示会に来られていたのも頷ける。)

その後、旦那さまと
スペシャルティコーヒーの銘柄のやりとりを
綿密にさせていただき、そして無事に焙煎機も期日に完成、
納品完了。

焙煎機を入れられる前に少しリニューアルされ、
改めてオープンとのことで、
私も後日、改めてお伺いさせていただいた。

そんな春の館林駅。

お伺いした先日は、近くでツツジのイベントがあるようで、
まだ寒い頃に納品でお伺いしたときより、少し賑やか。

歩いていくうち、住宅街。

こんなところにお店があるのかな?と思い出して5分ほどで、
少し文化の香りがするゾーン、
4-5店舗のおしゃれお店が集まる一角に、
ブーランジェリー NICOさんはある。

ちょっと歩いてきた道にある店とは様相が異なる。
気鋭の作家さんやカフェなどが集まって、
この地域を盛り上げておられるようだ。

(まだ少し空いてるテナントもあるとのこと)

そしてNICOさんでは、
パンと、新鮮なコーヒー。
今までのパンのファンのお客様にも、
少しずつコーヒーも浸透されてきたとのことである。

NICO with NOVO

OPENは10:30と決して早くはないが、
14時過ぎにお伺いした時には、もうパンは売り切れていた。
さすが人気店。

どんなパンなのかは、食べていないのでわからないが、
写真だけいただいてきた。大変、美味しそうである。

かろうじて残っていたスコーンは、どれも美味しかった。

コーヒーは、奥様のデザイン監修で、
袋やドリップバッグも
シンプルなのに、温かみもあるデザイン。

パンと一緒に、焼きたてのコーヒーも、となるだろう。
素敵な誘導のおかげで、素敵な生活が始まる。

コンビニ、イオンモール、ファミレス。
地方都市にあよくる、大量生産で大量消費される文化は、
ここ館林駅からの道のりには、あまりなかった。

大企業のマーケティングから漏れているのかもしれない。
しかしここには、
そんなよくある街を超える街ができようとしている。

関東近郊、首都圏は、これからは、その周辺が面白い。

代官山や、恵比寿、自由ヶ丘にあるようなお店が、
個人店では、家賃の高い東京ではじっくり商売ができないと、
首都圏の外側、このように館林などに来るだろう。

東京まで電車で1-2時間のところで遊んだり、
通勤されてたりした、センスの良い地元の人たちが、
まずは面白い店を作られていくはずだ。

自分たちの産まれた街が、
チェーン店だらけのよくある街でなく、
シャッター通りでもなく、
自分たちの手で、新しい文化を育む街になり、
発信していくために。

もちろん経営をすると不安の連続だ。

しかし、ご夫婦で、ご家族で、
地元の仲間と、それを乗り越えていく。
朝ドラや、少年ジャンプみたい。
ちょっと羨ましい人生だ

「今は、パンのファンがほとんどのお店なので、
 コーヒーはまだまだこれから。
 でも、よりアピールできると思います。」

とは冷静な、奥様のお声。頼もしい。
コーヒー担当のご主人からも、素敵なドヤ顏をいただいた。

素敵な組み合わせだ。
まるで、パンとコーヒーのように。

素敵なお店と、またひとつ、出会わせていただいた。
ふと気がつけば…感謝しかない人生である。

撮影・文責:中小路通(ダイイチデンシ株式会社)
商品・店舗写真ご提供:ブーランジェリーNICO
2018年4月掲載